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一首にて足る

今日は少し雨が降っています。いくらか涼しい気もします。
お元気でしょうか。

「現代短歌新聞」最新号に「わが師ー」というタイトルで木島茂夫先生について少し書きました。掲載号を頂きましたので開いてみると、見開きの特集となっており、村野次郎、鈴木幸輔、斎藤喜博、加藤知多雄、千代国一、石岡雅憲、石田耕三という人々と共に載っておりました。
12字×100行というスペースの中で、作品十首をあげつつ人と作品を回想するもので、結構難しいものでした。部数を余計に頂きましたので今度の歌会の折に持参して皆様にお配り致します。最後に、

  ・大の字に臥しながら歌を作るおれの歌だ一首にて足る

という遺詠のひとつで締め括りましたが、結局締切日が無ければ、一生ひとつの歌を作り続けて行く事になるのが歌人だという師匠の言葉をここに籠めたものです。一首にて足る・・・のだけれども、実際にはたくさんの歌が遺り、歌集も遺る。不思議なものですね。

 ・ガラガラガラ車の音は冬雷の発送をへて妻が戻り来
    短歌雑誌の運営の大変さがガラガラ響いて来る。
 ・老妻の返事にハイとウンがあり「ウン」の響きを吾は良しとす
    自らを歌人とよばず街の普通の小父さんに徹する生活から生まれた出色の歌。

という記述もありますが、こうした一つ一つの歌に託した師匠の心を思いながら、あらためてしみじみです。
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by t-ooyama | 2012-08-06 09:31