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手相

手相というのは一種の確率・統計の世界なのかもしれない。
占ってくださいな、という具合に手のひらを差し出すと、先ず生年月日を記してくださいと紙を出す。仕方ないから汚い字でざざざっと書き込むと、うーんと唸ってから「えーと昭和二十二年十月ねー」って呟きながらアンチョコの帳面を覗き込む。これは○白○星何とかかんとかとまくし立てる。
あなたはお金に困らないねー、老後が特に良いよ。うん・・・子どもウンも凄いしね・・・(そうかなー、実は結構困ってきたんですよ、と言うと・・・)何言ってんのよ、いい子だよう、助けてくれるって相だよ・・・
じゃ手を見せて、って言う。
ほら太陽線もしっかりだしね・・・
生命線だって・・・あら凄いねこれ・・・ちょっと待って。と言ってアンチョコを覗き込み、
ほら寿命が115歳だってあるよ・・・長生きだねー。(本当かよ! わたしくしは少しあきれた・・・)
金運だってさあ・・・悪くないよ。(でも、何か最近は万札に羽が生えたように飛んで出て行くんですよ、と言う・・・)あっ、ほら右手の方がね散財線が結構あるね、でも左がしっかりと金運がいいって出てるよ・・・
(あれ、ほんとだ。おかしいな、二三ヶ月前には両手が同じような線だったのにね・・・ってしみじみ眺めた・・・)
今はあまり動いちゃ駄目な時だね。でも来月はチャンスを掴めって出てるよ・・・動いていいよ。
(そうですか? 金運も変わりますかね? って問う・・・)
うーん、それは8月あたりからだね。いいよ。何が不満なのさ・・・こんなにいいのに・・・

ふっくらした仏像みたいな感じの女性にわたくしはかなり勇気付けられた。
実は手相などを見てもらうのが好きで、たまに占ってもらうのである。
というわけだから手相が変化しているのが確認された。
どうも最近お金がどんどん出て行くと感じていたが、散財線があるのか・・・参ったなー、と頭を掻いた。

一杯飲んで温かい体をシルバーシートに沈めて、川越に向かっていく電車のなかでうとうとした・・・
8月以降が楽しみだな・・・と、少しだけどその気にもなって・・・

by t-ooyama | 2010-05-28 19:28 | Comments(0)

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