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「表紙画を辿る」の復活

しばらく他のお知らせが優先されて休んでいた「表紙画を辿る」を復活します。
今回は昭和四十六年のもの。亜伊重清の作品です。画伯は、この時期亜伊重清を名乗ったが、後に「阿伊染徳美」と改名します。二つの名前に隠れている本名が「重清徳美」でした。色白で独特の東北弁訛が個性的でした。もの凄いエネルギッシュな方で、この時期からすでに銀座で個展をさかんに開き話題となっていました。一度穂積靖夫さんと見に行きました時に、穂積さんが「冬雷」表紙画になった原画を一つお買いになったのを覚えています。穂積さんも亡くなりました。あの絵はどうなっているのかわかりません。オレンジの空に稲妻が鳴り響く絵でした。

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鮮やかな空の色でした。
画伯の表紙画は以後も続き、冬雷のイメージを画像化していました。
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です。稲妻が雷神に変わって来ます。
そして今回は全く異なったモチーフのものとなったのです。
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これです。
やはり若々しい意欲的な思想が込められていて迫力がありました。色遣いも澄んでいて印象的です。

現在もご存命でご活躍のご様子がインターネットの情報から伝わります。
国画会の方には所属されていないようで、独自な民俗学、宗教観、芸術観からの人間的な活動をされていらっしゃるようでした。
白いあごひげに白い長髪をぼさぼさに垂らして熱弁をふるうらしきお写真も発見し、懐かしさで胸が熱くなりました。
りっぱな老顔になっていても「あっ、先生だ」という面影は残っています。
人間って、面白いものですね。

by t-ooyama | 2016-02-07 14:00 | Comments(0)

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