人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スマホの写真1葉・短歌2首 13 アンスリューム

標記の13回目です。
今回は毎月スマホから短歌の投稿をされる中村晴美さんです。
スマホの達人なので、写真もお手の物だと思い、お願いしました。
美しい花の写真と短歌ですよ。
ご覧ください。

スマホの写真一葉・短歌二首 13

                        中村 晴美

気まぐれに置くテーブルのアンスリューム植物ひとつにリビング和む

雑然とカタログを積むローテーブル鉢を置く為あつさり片付く


スマホの写真1葉・短歌2首 13   アンスリューム_c0216213_21420670.jpg
初めて見る花でしたのでネットで調べました。
花を扱う業者間では、一般的に「アンスリウム」とよばれているようです。アロマなどにも使われるようで、きっと良い香りがするのだと思います。ご覧の通りの仏炎苞で、写真の花は淡い桃色ですが、もっと濃い紅に咲くものもあるようです。
別称「べにうちわ」とか。なるほど形は「うちわ」みたいですが、そんな日本的な名は、この花の故郷を知るとなじまないかも知れませんね。花言葉もあって「飾らない美しさ。印象深い無垢な心」だそうです。素朴で清潔感たっぷりのイメージですね。
この花の鉢を手にした作者は、まず部屋のテーブルの上を片付けて置くことにしたようです。
こんな素敵な花の鉢があれば、少しくらいの乱雑など気にならないと思いますね。
作者を、あらためて片付け上手にしてくれた鉢の見事さに乾杯です。

写真をめぐり作者とメールのやり取りをしましたが、いろいろ今風の言葉を覚えました。それを使って即詠一首です。

スマホ翳し君が撮りたるアンスリューム「ググる」といふ語もネットに調ぶ

新しい花と初めての言葉に目をシロクロの爺やでした。

















by t-ooyama | 2020-11-06 22:12 | Comments(4)

Commented by ブレイクあずさ at 2020-11-07 11:56 x
一首目
気まぐれに置くテーブルのアンスリューム植物ひとつにリビング和む

「気まぐれに」とあるので、この植物は作者が積極的に手に入れたものではなかったように感じます。どんなものかしらと軽い感じで置いてみたら、意外にも部屋の雰囲気が良くなって少し驚いている(喜んでいる)作者を想像しました。

私もこの植物の名前を知りませんでした。こちらのブログでのこれまでの自分のコメントを思い出すと、恥ずかしながら私は知らないことが多いのですよね。でも短歌をきっかけに「ググる」ので勉強になります。
Commented by 桜井美保子 at 2020-11-07 19:34 x
二首目
雑然とカタログを積むローテーブル鉢を置く為あつさり片付く

写真の花があまりに美しいので見入ってしまいました。二首目はローテーブルの描写に作者の暮らしの一端が感じられます。鉢植えの花の置き場所を、素早く準備する動きが見えるようです。結句の「あっさり」が読者をゆったりした気分にさせてくれます。
Commented by 中島千加子 at 2020-11-11 03:40 x
気まぐれに置くテーブルのアンスリューム植物ひとつにリビング和む

雑然とカタログを積むローテーブル鉢を置く為あつさり片付く

カタログは紙、家具は物。無異質な印象をアンスリュームがやってきたような印象を受けた。まだアンスリュームの定位置は決まっていないようだが、有機物の鮮やかな色合いは作者の心の持ち方を変え、行動を起こし、部屋の雰囲気を変えた。有機物の命は素晴らしい力を持っていることがうかがわれる。カタログにはあまりこだわりはなかった様子。でも、これからアンスリュームとの日々、作者の笑顔が見えるような歌である。
Commented by 小林芳枝 at 2020-11-12 11:22 x
アンスリュウムという花の名は聞いたことがありますが花は初めて見ました。可愛い妖精のようですね。
ちょっと置いてみたらリビングの雰囲気が変って和やかになるという感じがよく分かります。花も葉も艶々として元気がでますね。
ローテーブルの上だそうですが、背景には少しカタログなどがみえていても中村さんの日常が想像できていいのになぁ、なんて勝手なこと言ってすみません。
アンスリュウムとの出会いは忘れないと思います。

<< 堀兼の井戸 「短歌21世紀」復刊第一号につ... >>