スマホの写真1葉・短歌2首 13 アンスリューム
スマホの写真一葉・短歌二首 13
中村 晴美
気まぐれに置くテーブルのアンスリューム植物ひとつにリビング和む
雑然とカタログを積むローテーブル鉢を置く為あつさり片付く
by t-ooyama | 2020-11-06 22:12 | Comments(4)
気まぐれに置くテーブルのアンスリューム植物ひとつにリビング和む
「気まぐれに」とあるので、この植物は作者が積極的に手に入れたものではなかったように感じます。どんなものかしらと軽い感じで置いてみたら、意外にも部屋の雰囲気が良くなって少し驚いている(喜んでいる)作者を想像しました。
私もこの植物の名前を知りませんでした。こちらのブログでのこれまでの自分のコメントを思い出すと、恥ずかしながら私は知らないことが多いのですよね。でも短歌をきっかけに「ググる」ので勉強になります。
雑然とカタログを積むローテーブル鉢を置く為あつさり片付く
写真の花があまりに美しいので見入ってしまいました。二首目はローテーブルの描写に作者の暮らしの一端が感じられます。鉢植えの花の置き場所を、素早く準備する動きが見えるようです。結句の「あっさり」が読者をゆったりした気分にさせてくれます。
雑然とカタログを積むローテーブル鉢を置く為あつさり片付く
カタログは紙、家具は物。無異質な印象をアンスリュームがやってきたような印象を受けた。まだアンスリュームの定位置は決まっていないようだが、有機物の鮮やかな色合いは作者の心の持ち方を変え、行動を起こし、部屋の雰囲気を変えた。有機物の命は素晴らしい力を持っていることがうかがわれる。カタログにはあまりこだわりはなかった様子。でも、これからアンスリュームとの日々、作者の笑顔が見えるような歌である。
ちょっと置いてみたらリビングの雰囲気が変って和やかになるという感じがよく分かります。花も葉も艶々として元気がでますね。
ローテーブルの上だそうですが、背景には少しカタログなどがみえていても中村さんの日常が想像できていいのになぁ、なんて勝手なこと言ってすみません。
アンスリュウムとの出会いは忘れないと思います。