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スマホの写真1葉・短歌2首 17

標記の17回目。
井上槇子さんが写真に挑みました。
ご覧下さい。

犬の遠吠え        井上 槇子

子犬より抱く感触さながらに毛並み撫でつつ春の日を浴ぶ

鳴き声を真似つつ帰ればわれを知る犬の遠吠え距離感もなく



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by t-ooyama | 2021-03-15 09:37 | Comments(4)

Commented by ブレイクあずさ at 2021-03-17 02:53 x
写真に見るふさふさの毛並み、しっかりとした体つき、優しい表情に、この子が家族の一員として大切に育てられていることがよくわかります。何よりも歌に無駄がなくて甘すぎないところがいいなと思いました。それでいて作者の「目」の暖かさは十分に伝わってくるのです。

一首目
人が抱えることはできないほどすっかり大きくなったけれど、接し方は子犬の頃と変わらない。人と犬が並んでのんびりと日なたにくつろぐ姿が浮かびます。

二首目
「距離感もなく」がいいですね。比喩ではなく実際に犬と会話ができる作者に親近感を覚えました。写真は遠吠えしているところかな。歌うように長く長く鳴くんですよね。ちょっと切ない響きを持って。
Commented by 桜井美保子 at 2021-03-18 10:30 x
毛並みがきれいな愛犬の写真、とてもよく撮れていると思います。
一首目の「子犬より抱く感触さながらに」はブレイクさんのコメントで理解しました。穏やかな日射しのなかで犬と一緒の楽しい時間が詠まれています。
二首目にタイトルの「犬の遠吠え」が詠み込まれています。遠吠えするときは寂しいときとか、なにか訴えることがあるのでしょうか。作者にはなんでも分かるのでしょうね。愛犬との絆の深さの感じられる温かい作品と思います。
Commented by 小林芳枝 at 2021-03-18 11:57 x
2首目がいいなと思いました。作者が犬の鳴き声をしながら帰ってくる姿は想像するだけで楽しくなってきます。お住いがお寺ということで犬の居る所からはそれなりの距離があると思いますが犬はしっかりと応えて迎えてくれる。鋭い感覚で自分を可愛がってくれる人だと解って帰宅を喜んでいるんですね。声だけで繋がっているんですね。外で煩わしいことがあっても消えてしまうような気がしますね。写真と合わせてみると実感が増しますね。
Commented by 江波戸愛子 at 2021-04-01 07:37 x
まだ若いハスキー犬でしょうか、顔を少し上げて遠吠えをしている姿が可愛いですね、声ま
で聞こえてくるようです。 一首目 春の日を浴びながら撫でられてうっとりとしている犬と子犬のころに抱いた感触と変わらないその毛並みを撫でている作者の幸せ感が伝わります。 二首目 犬は飼い主の声、足音、匂い等々よく分かっていますよね。鳴き声を真似て帰る作者に遠吠えでお帰りなさいと返事をしているのでしょう、結句の「距離感もなく」の表現にそれが分かり、犬と楽しみながら暮らしている作者の日常が浮かびます。

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