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二月号

この11日に印刷所着で二月号データを渡しました。
二月号は前年同様に「冬雷大会 誌上特集」となります。今年は25ページの大特集となりました。
全員参加型がすっかり定着し、出詠し、互選をお送りくださった方のコメントは全掲載です。
欠詠なくお過ごしの会員の皆様、たまに欠詠を余儀無くされる会員の皆様、ほとんど出詠は無いのに、
この時だけは参加し、互選の選評も行われる会員の方も少々いらっしゃいます。
面白いものですね。
お楽しみに。
というわけで二月号は本文104ページとなります。
予定では21日に納品となっております。
順調に行くことを願いますが、
こうして本年も、すこぶる順調に遅滞なく進みましたこと、ひとえに会員の皆様のご協力あってのことと、
衷心より御礼申し上げます。
有難うございました。

三好規子歌集『蝸牛居』が好評で、交流他誌での紹介批評が絶えません。
この一月号では「林間」「長風」がスペースを割いてくれました。
いずれ機会があれば転載をしますが、
まずは各誌編集部に御礼申し上げます。

また「醍醐」一月号では半ページを割いて小誌11月号の紹介を頂きました。
有難うございます。
さらに「歌と観照」一月号には『四斗樽 圧縮版』のユニークな紹介がなされています。
本文中の「し」の使用例をたくさんあげて「次の作品の誤用をあげよ」というもの。
クイズふうですね。

有難うございます。
現在「うた新聞」誌上に広告が出ていますが、
今回も一、二の方の購読申し込みがありました。
小誌では本年はこの「四斗樽」問題を盛り上げてゆきたいと思っています。


# by t-ooyama | 2022-01-12 12:34 | Comments(0)

訃報です。 ご冥福をお祈りします。

悲しい事ですが、今週も訃報です。
会員野村昭一郎氏は、この十二月一日、誤嚥性肺炎でお亡くなりになりました。
奥様からのお知らせの葉書には、以前から少しずつ機能が弱っていて十一月二十一日に入院されて、あまり苦しむこともなく静かに生涯を終えられたそうであります。
「主人は短歌が何よりの生き甲斐で、入院中も絶えずメモをしていたそうです。」
とありました。
そう言えば、このHPの「ネット歌会」にもメンバーとなって参加されていらっしゃいました。
コロナ禍によって、二年まるまる月例歌会を開催しておらず、例会ではお会いすることが多かったのですが、寂しい日々を重ねて参りました。そんな中での訃報にて、まことに残念でなりません。
野村氏は、入会後六、七年かなと思いますが、当初からツボを心得た歌の達人で、それも小誌の目指す方向にみごとにマッチして、早足に作品一欄まで上って参りました。誰もが認める実力でありました。

ここにお知らせして、野村氏の本年一年分の全作品を以下に貼り付けて、偲びたいと存じます。

心よりご冥福をお祈り致します。


野村昭一郎

朝刊がゴトリと入り一日の始まる音が配られてゆく

朝空に光る白雲幾幾と望みあるごと並みて移れる

日を重ね復習ふ太鼓の掛声も連打の音も力増しゆく

微妙なる描線の味あたたかき友の文字絵の賀状もう来ず

二日から売り始めたるスーパーの残り数の子半値で並ぶ

飽きの来ぬ昔の味のビスケット二人の茶請け四枚で足る

お互ひに気をつけやうの空念仏しまつたはずのあれ見当たらず

医療用語加はり増えるカタカナ語調べはすれどたちまち忘る

行きたくも行けぬ人等もをるものをGoToイート・GoToトラベル

月一度休まず届くカタログ誌白人モデルの老いてダンディー

ドリブルの独り練習折り返す少年は息大きく吐きて                  

駆けまはる園児の群に背を向けてひとりせつせと穴掘る子あり

颯爽と黒いタイツのハイヒール寒くはないか形よき脚

息子等が本になしたるその母の歌のいくつか殊に身に沁む

通帳の残じりじりと減るなかを払ひ戻さる高額医療費

OSの古びて読めぬサイト増え口惜しけれどもまだ買ひ替へず

十年を使ひて終ぞ故障なく馴れたるソフトに不足覚えず

高架路を翳らす雲に風の出て洩れ射す日ざし幾筋ひかる

齢故と医師の奨めぬ再手術されどもここは五分五分選ぶ

樹々の間に光あつめてきらめける町川見ゆる病室の窓

セクシーになつてますよと看護師ははだけた我の寝間着を正す

四ベッドカーテン仕切る空間に修羅抱へたる寝言譫言

繃帯の数多干さるるその影の風に踊れる病棟の壁

説きつづく看護師の声とどかずに訴へやめぬ耳遠きひと

食ひ過ぎを恐れて残す患者食豆腐の味のよくしみてをり

賭に似る手術幸ひ吉と出て脆き残生少し息つく

寝たきりを目前にして退院すこの足腰を如何に戻さむ

突く杖と息の合ひきて陽光に芽吹ける樹々をふたたび仰ぐ

ぐんぐんと歩きゐし夢また見たり未練がましき脳の記憶は

古びたる干し物いくつ翻る窓ひとつありビルの裏側

笑ふ間も介護認定調査員チエックのペンの休まず動く

杖なしで部屋の隅まで行き戻るわが足どりも調査項目

副作用難ずる我に医師答ふ薬止めよう咳では死なぬ

老の身に伸びるものあり痛む腰しばし堪へて足の爪切る

十分にソーシャルディスタンス確保して襖越しなる妻とやりとり

ドア開けず判子も要らず写メールの届き廊下の「置き配」取り込む

雨あがる横断歩道の白線の屈背のわれに眩しき五月

来し方の砂町線の軌道あと囀つつみ木木生ひ繁る

一面に草の蔓延る線路端照りては降りて初夏の空

小やみなく雨を降らせて灰色の五月の雲の移りは速し

力尽き崩るる雲は匍匐してまた立ち上がる時を窺ふ

生ひ立ちから話し始める大臣のどこかあざとき就任の弁

坐して待つ患者を隔つ × 印ソファに椅子に太太とあり

満月のオレンジ色に上りくる夏まだ浅き江東の空

ああでなしかうでもなしと切りもなく夜の湯槽に歌まとまらず

打ち勝つといと簡単に言へるのか甘き相手に非ざるものを

男とふ理由で我れの頼らるる憚り多しジェンダーの世に

骨折の妻を乗せんと三十年前買ひし自転車ゴミとして捨つ

「聞こえます」印のマークあれば欲し大きな声に感謝はすれど

録画観る真昼間からと言ふなかれ我が娯しみの鬼平・小兵衛

社交ダンス教へくれたる友あれど男ばかりで長く続かず

我が脚と思へぬ脚を宥めつつ日課としたる階段歩く

窓口に替はる医療費精算機患者番号点るのを待つ

退院の荷をめいめいに下げ持ちて付き添ふ者も杖を曳きつつ

雨あがりまだ濡れてゐる青空を余さず占めて太き虹立つ

運転の白シャツ袖をたくしあげ赤き車体のディーゼル車過ぐ

瑞瑞と白木蓮は若葉どき空の明かりを透かせ広がる

虎杖に絡み咲き継ぐ小昼顔貨物軌道に沿ひて広がる

古びたる庁舎5階の突当り職員食堂ラウンジオアシス

ラウンジも悪くなけれど食堂といふ名の似合ふ食券売機

二つある定食メニューハンバーグトマトソースの今日は売り切れ

慎重にB定食のトレー持ち隅の落ち着く席へと向かふ

半分にして貰ひたる定食の飯をやつぱり一口残す

波がしら寄せくるさまに連なりて雲脚はやき梅雨の朝空

高々と日に透く青葉騒めきてユリの並木に風よく渡る

咲き初むる香を逃さずに嗅ぎたしとマスクを外す梔子の垣

いい鼾かいてましたと妻は言ふ眠れぬままに目つむりゐたるに

物買ひに店に入るとき使ひたる「お呉れ」「下さいな」今は聞かれず

水飲みて噎せて入院せしといふ若大将も齢には勝てず

皆同じ造りの部屋を住処とし長く暮らせど付き合ひはなし

在宅を確め終へて宅配はすぐに台車を押して駆け出す

梅雨明けの近きを告ぐる雷鳴の遠く響けり二たび三たび

立ち漕ぎに坂上り来る若き等の自転車我に風をぶつけて

せはしなく鳥鳴き交はす木の繁み雨をふくめる風が揺さぶる

とりどりの柄のマスクに馴染みきて衰へ知らず疫禍の日日は

筋トレに励みし日日は何時のことブルワーカーをゴミとして出す

気持とは違ふ言葉が口を出る我が偏屈のおふくろ譲り

長命の親の達者を知らせ来る長男の文字親によく似る

眼を捉ふ壁のゴッホの自画像の何を見据ゑるむさき髭面

誰が吹くオカリナの音か懐しく棟の廊下に点る梅雨の灯

椅子を立つたびによろめき進む列ワクチン接種も一仕事にて

遙かなる雷鳴ありて暑き日の空のたちまち暗みゆく午後

やり過ぎて悔ゆるは常のことにして後はすぐさま忘れて懲りず

衰へを忘れふためくこと増えぬ噎せ返るのもその一つにて

恥づるなき老と思へど願はくば人目につかず暮らしたきもの

ちりぢりに鳴き継ぐ蝉の声のせて風はしづかに夜を吹きくる

内村の敗退告ぐる大見出し「挑戦に幕」吐息して見つ

アメリカンドリーム爲せし少年のボード遊びの金メダル受く

開催は反対なれど感染は止め処なけれど競技に観入る

崩れてはまた盛りあがり流れゆく夏の終りの夕雲の群

ひたすらな杖の歩みとなりてより人目気にすることも覚えず

齢とりて夜中の咳は辛いよと聞きたる言葉思ひ出すいま

Tシャツを着こなし立ちて筆揮ふ野見山暁治なんと百歳

新機軸打ち出す冬雷新年鑑熱き心を感じつつ読む

中吊りのあの極太の大見出しもう見られずと思へば淋し

中吊りのぎつしり並ぶ見出し文字読ませる工夫凝らせしコピー

走りゆく車内を歩き中吊りを替へゆく手際あざやかなりき

色覚の異常打ち明け師に問へば心配無用と道を示さる

中年の才なき不器用者われを見捨てず育て給ひし我が師

視力落ち仲間引退続くなか師はパソコンを学べと言はれき

烏口絵の具もペンもみな捨ててマウスとキーに向き合ひたりき

われ痩せて密着悪き聴診器時間を掛けて医師は音聴く

ドクターの病名予想やや外れ隔離の難は幸ひ免る

常なれば入院なれどこの身体寝たきり恐れ通院となる

患者との対話惜しまぬ医師にして触診をなす手間を厭はず

丁寧な診察何時も長引きて時間遅れをドクターの詫ぶ


# by t-ooyama | 2021-12-21 17:00 | Comments(0)

訃報 関口正道氏御逝去

本日、妹様より速達便があり、関口正道氏の御逝去を知りました。
12月3日午後6時15分に入院先にて「腹部大動脈瘤破裂」によりお亡くなりになりました。
通夜、告別式は身内にて済ませたとのことです。

冬雷原稿用紙に一枚、走り書きのメッセージが小生と小林芳枝氏宛にあり、そのコピーが同封されていました。
亡くなる当日の正午とあるものです。
辛い時に頑張ってメモしてくださったものと思います。
ご本人の意志は、とじ込み歌集の様なものを作って欲しいという様なことでしたが、
その下に箇条書き10があり、それはどうも雑誌にも掲載された写真のタイトルの様なものでした。
推測するに、予てからお勧めしていた文庫版による「関口正道写真と短歌」という本のことなのかと思われました。
単なる綴込み歌集なら、容易に作れますが、写真と短歌となると、ご本人の纏めた原稿が必須なので、
そういうものがあるのか無いのかを妹様に電話で伺いましたが、パソコンも開けず、一切不明とのことです。
したがって、この話はそういうことが全て明らかになってからの話となります。

メッセージには右側欄外に追記があり、
「ぼう大な本、もらってくれたし!」とあり、
「天野、小久保、高田、松本」の四氏の名が列記されていました。

お一人暮らしだった関口氏ですから、ご自宅の方はそのまま手の入っていない状況のようです。
亡くなった病院の方から直接に通夜、告別式へと進められたようです。
いずれ納骨の儀もすめば、蔵書の形見分けのようなものも、御墓参りの時にでも、時間を作ってもらう事になりましょう。
詳しくはその後のこととなります。

小誌は有能な編集委員の一人を失った事になります。
小生も少なからず落ち込んでおります。
月曜日に選者三名による緊急打ち合わせを行う予定です。
小誌の今後を話し合います。
編集委員のテコ入れも議題となります。

関口氏は昭和19年生まれのサル年で、活版印刷時代の小誌の印刷を請け負っていた会社に勤務されており、その縁で平成10年に入会されております。
以後は印刷所での経験を活かして、小誌編集委員としてお力を発揮されました。
短歌と同時に写真家としての技も秀でており、数々の立派な写真を小誌の中で発表されました。
また、ご自身のホームページも開設され、戦争研究の記事、写真の記事、短歌の記事など盛りだくさんで楽しいブログも持っております。
小誌はまた一人、有能な戦力を失いました。

心より御冥福をお祈り致します。
長い間お世話になりました。
そして、本当にお疲れ様でした。

まずは取り急ぎ、ご報告申し上げます。


# by t-ooyama | 2021-12-11 21:04 | Comments(0)

訃報です (追記12月6日)

一月号の下版作業の中で、電話が入り訃報です。

古参会員のお一人である小川照子さんが125日の1521分に逝去されました。享年九十歳でした。

先月30日にクモ膜下出血にて倒れ即入院されておりましたが、回復に至りませんでした。

ご子息より連絡を頂きました。

謹んでご冥福をお祈りさせて頂きます。コロナ禍のことで、身近な方のみの通夜と告別式となる見込みのようですが、

きたる128日に通夜、翌日告別式の予定です。

小生は日頃からのお付き合いが濃いので、通夜の日の一般洗米(出雲伊波比神社にての神道儀式)は18時からですが、

その前に最後のお別れに参る所存です。

通夜会場は下記です。

毛呂山法要殿

入間郡毛呂山町岩井西3−5−3

049-294-4151


となります。

小川照子さんは昭和6年8月生まれ、同56年3月の入会で、四年前に歌集『柊の家』を上梓しております。


小川さんからは2月号分までの投稿歌が届いており、

次号が最後の作品掲載となりそうです。


まずはご報告申し上げます。


〈追記〉

編集部は、来年刊行予定の「2021年版 作品年鑑・自選合同歌集」の準備も進めています。

作者別のテキスト資料はすでに出来ていますので、

小川照子さんの本年分の全作品を振り返ります。

歌集『柊の家』で見せたお人柄の滲み出る素朴な作品群です。

会うたびに「わたしは短歌を作っていて本当に良かった。感謝いっぱいです」

とおっしゃっていました。

そんな声が作品の陰から聞こえてきそうですね。


小川さん、長い間お疲れ様でした。

そして本当にお世話になりました。

有難うございました。

どうぞ、安らかにお眠りくださいませ。


小川照子 

庭畑で煙突立てて籾殻を燃やせば散歩の人が寄りくる

コスモスと百日草は花ざかり友の来て言ふ「毎日花見ね」

思ひがけず娘夫婦と秩父に来ぬ緑の中に点点の紅葉

コロナにて流鏑馬中止は寂しいが息子の乗りし写真みなで見る

嫁ぎ来て七十年すぎ初めての毛呂の流鏑馬中止となりぬ

自然とは嬉しきものよ柊のはな今年も咲きて裏庭飾る

槇と松の手入れ終りてわが仕事今年も出来たと枝ぶりを見る


掘り来たる里いも煮ればつるつると咽越しよろし姑好きだつた

三日月が半月となり明るくす夜毎に出でて月を眺むる

コロナ禍でも「ゆずっこ体操」休みなくマスクを付けて皆集まりぬ

週一度逢ふが楽しみ一時間過ぎるとさつと皆帰り行く

柚子の実はみどりの中に黄の色に冬至をめざし色増して来る


吾が小さき頃には牛にて農作業今は機械化昔を想ふ

家の中に牛小屋ありて餌をやる家族同様の生活なりき

「冬雷」の二〇二一年の表紙絵は紫陽花われにも思ひ出の花

入院中の兄に紫陽花持ち行きて水切りしたることの思はる

コロナ禍の何時まで続く外出は我慢自粛して電話で話す

孫裕貴元日は仕事と帰り行く一日早く元旦祝ふ

元気出して仕事してゐる孫たちを思へば吾も頑張りの湧く

友の言ふ夫の介護も身につきて笑ひて介護してゐる日々と


隣の人訪ね来たりて年毎に飾るまゆ玉を見てよろこびぬ

わが家では当たり前ながら此れをしないと一年が始まらぬやうに思へり

欅の細き枝先にありたる小鳥の巣北風強く地面に落ちぬ

しつかりと作られてゐて欅の木より落下しても鳥の巣は壊れざり

コロナ禍の終息ののち逢へるよと友よりの電話の声は明るく


漸くに雨降り空気しつとりす傘さして回覧板隣に回す

庭先の梅の蕾の膨らみて雨の滴の並びて光る

日溜りに小さく芽を出す福寿草春の知らせの音しのばせて

コロコロと青大豆炒る節分に神に供へて息子が豆をまく

庭先の臘梅の葉は散り尽きてゐたるに黄の花寒空に咲く


梅の花咲けば鳥たち数多来て花の蜜吸ふ花から花へ

年々の繰り返しなれど雨水の日ひひなを飾るわが家の行事

姉の雛姑の内裏雛孫沙織の七段雛にて座敷にぎやか

歳重ね雛の姿は同じなり明治の姑の内裏さま美し

家に咲く桃の花をも切りて挿すつるしびな二つ並べてつるす


春彼岸草の多くて墓掃除息子夫婦と一緒に行きぬ

暖冬は花の季節をかへ行くか早く咲き出すヒガンザクラは

突然に息子手首を骨折す左で良かつたとパソコン打ちゐる

水道の工事のために娘の家に一晩泊るお客となりて

庭畑で元奉仕団の方と逢ふ元気な姿を互ひに喜ぶ

暖冬でわが家の周りは花ざかりさくら桃水仙毎日花見


弟は養子に行く前半年間我が家にくらしき家族同様に

毛呂の家はわが実家だと弟言ふ忘れないと亡き姑のことも

亡き姑も自分の家だと思つてとやさしく言ひをりき我が弟に

雨降りて一気に芽を出す百日草庭に出で来てじつと見守る

子の骨折回復早く週二回のリハビリ大事と一人で行きぬ

梅の実の日毎育ちて枝を垂る漬けるを楽しみ枝に支へす


コロナ禍の今年も飾るお釈迦様嫁ぎ来て七十年一度も休まず

妻逝きて二年過ぎたる次男なり母の日に遅れたと果物持ち来る

軒先にコスモス低く群れのびて秋を待たずに五月に咲きぬ

歳重ね冬雷あるは倖せなり歌を作ること皆に感謝す

裏の田の田植ゑが終り水満ちて白鷺数羽餌拾ひゐる


門の辺の芝ざくらの草を取りをれば中村玲子さんのこと思ひ出す

自転車にて来ては草取りをしてくれし玲子さんの姿目に残りゐる

週一度の「ゆずっこ体操」楽しみに来れば参加する仲間も多し

目のあひて挨拶交す初めての人でも自然と笑顔となりて

体操を広場ですれば気持よし幼にかへるやうに元気に


息子言ふ手首の骨折はもう大丈夫まだ若いので治りも早いと

田のそばに今年も植ゑしひまはりを散歩の人は足止めて見る

梅の木の下のどくだみ雨あがり抜けばかるがる抜ける白き根

一年はたちまちすぎて盆となり新竹切りて盆だな飾る

七年もデイサービスに通ひゐる友の娘言ふおかげ様でと


出揃へる稲穂はかうべみなたれて風吹きくれば波打ち揺れる

田のへりに立てたる鳥の案山子なり風吹きくれば大きく羽搏く

田の周り糸張りゐるは鳥よけか色々ありぬ鳥とのたたかひ

コロナ禍に盆さへ人が集らず先祖も我慢をしてゐるだらう

何時になく多く咲きたる白百合を切りて仏に一杯供ふ

友よりの電話の声は明るくて人間我慢も大事と言ひぬ







# by t-ooyama | 2021-12-05 23:22 | Comments(0)

日本短歌雑誌連盟からの表彰

先にお知らせしました標記の件ですが、このたび連盟の會報125号が届き、第18回「特別功労賞」の誌上発表がありました。
同賞は「春季」「秋季」とがあり、小誌は春季での受賞であります。
なお、誌面によると、「秋季」としては、「未来」「玉ゆら」「群山」の三誌の受賞が決定しているようであります。
今年は一堂に集まっての式典はコロナ禍により中止となり、来年は開催の方向で進めてあるとのことであります。
表彰状等は間も無く届けられると思いますが、「會報」に寄せた、小生の「受賞の言葉」が載っていますので、
ここで紹介させて頂きます。
会員の皆様と共に感謝し、喜びを分かち合いたいと存じます。
有難うございました。
日本短歌雑誌連盟からの表彰_c0216213_16520082.jpg


# by t-ooyama | 2021-11-21 17:09 | Comments(0)